【コラム】冬の運転には「偏光サングラス」の活用を

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冬の朝日がまぶしい

車の運転中、目の前が真っ白に

11月のある日。

朝の出勤時に、運転中の車のフロントガラスが一瞬まぶしく光ると、目の前が真っ白になりほとんど見えなくなってしまった。

下り坂にさしかかったあたりで、街路樹の上から太陽の強い光が飛び込んできたためである。運転中に、目の前が急に見えなくなるというのは、恐怖を感じるものである。

すぐ前を走る車はなかったようだったが、慌ててブレーキを踏んだ。
バックミラーで後続車を確認すると、大分接近していたようで少し驚いている様子であった。


「なぜ急にブレーキを踏んだのだ」といぶかしく思っているかもしれない。警告と受け取ったのか、危ない車だと思ったのか、その後は少し車間距離を取って走っているようだった。

朝日が眩しい
朝日が眩しい(写真はイメージです)2019年11月 宮城県仙台市

信号機の色がわからない

冬になると日の出がだんだん遅くなり、ちょうど出勤時間に正面から朝日を受けるようになり、太陽が信号機と同じ高さにあると、まぶしくて何色が点灯しているのかわからなくなることがある。

停止するにしても、発進するにしても、信号機の色がわからなければ非常に危険である。
こんな時は少し目線を落として、歩行者用の信号機を参考にするといいのかもしれない。

事故はいつどこで起こるかわからない

これまでも、毎年のようにこんな経験をしながら、年月を経てきたように思う。
しかし、事故はいつどこで起こるかわからない。
これまで無事に来たことは、ただ幸いなことだっただけである

「自分がこんな事故を起こすなんて」

事故を起こした人の多くが、このように語っている。

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運転用サングラスの活用を

サングラスを購入するために

事故のリスクを少しでも減らすため、運転用サングラスの活用を検討することにした。

以下の内容は、サングラスを購入するにあたり、どのように絞り込んでいったらよいのかを決めるため、いくつかの要素について調べたことをまとめたものである。

最後の方で、購入したサングラスの仕様と使用感を記している。
人それぞれの使用感は違うと思うが、参考になれば幸いである。

朝日が眩しい
朝日が眩しい(写真はイメージです)2019年11月 宮城県仙台市

サングラスの選択は使用目的による

サングラスの種類は、大きくは使用目的によって様々に分類されている。

様々なサイトに掲示されているサングラスの仕様を見ると、ランニングやゴルフなどのスポーツ、釣り、アウトドア、ドライブなど用途に適したサングラスがわかるようになっている。

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サングラスの選択で考慮すべき要素とは

まずはドライブ用のサングラスを中心に調べてみると、運転する時間帯や天候の状況により種類が分かれている。

サングラスを選ぶ際に考慮すべきいくつかの要素があり、それぞれの状況における適切な基準があるようである。

主な要素として次のようなものがある。

これらを理解した上で、適切なサングラスを選ぶようにしたいものである。

可視光線透過率とは

可視光線透過率とは、レンズが目に見える光を通す割合のことであり、0%~100%で表される。

透過率が低いほど光を遮断し、レンズの色は濃いものとなり、強い日差しを防ぐことができるが、その分、夜間や雨天などの悪天候時には、視界が悪くなる場合がある。
トンネル内での運転にも注意する必要がある。あまり濃いサングラスだと、視界が悪くなり危険である。

透過率が高いほど光を通し、レンズの色は薄いものとなり、イエロー系のレンズでは夜間や雨天などの悪天候時に、視界がはっきりするという効果がある。

日中の車の運転には、可視光線透過率が20%~30%のサングラスが適しているといわれている。
また、朝や昼は25%~40%、夕方は20%~30%が適しているという人もいて、個人差などによって適正値は一概に言えないのかもしれない。

日本工業規格(JIS)に運転不適合の透過率が明記

ちなみに、日本工業規格(JIS)には、運転中に使用するサングラスの透過率について、以下のように記されている。(抜粋)

・昼間に路上及び運転に使用する眼鏡レンズの視感透過率は,設計基準点において8%を超えていなければならない。

・視感透過率が75%未満の眼鏡レンズは,薄暮又は夜間における路上及び運転に使用してはならない。

日本工業規格 T7333:2018

「視感透過率」という言葉が使われているが、「可視光線透過率」と同義のようである。その違いはよくわからなかった。

紫外線透過率とは

紫外線透過率は、紫外線が透過する割合のことで、紫外線透過率が低いほど、紫外線をカットする効果は高くなる。

目への負担を軽減する上でも、紫外線透過率が1%未満のサングラスを選ぶことが大切とされている。

ただし、レンズの色の濃さと紫外線をカットする割合は、関係が無いことに注意する必要がある。
色が濃くて紫外線透過率が高いレンズは、目に入る光が少なく暗いため瞳孔が開き、かえって多くの紫外線が目に入ることになる。
色が濃いから紫外線もカットされていると考えるのは、非常に危険である。

主なレンズメーカーでは、色の濃さと関係なく、全てのレンズに紫外線カットの処理をしているようである。
紫外線透過率については、必ず数値の確認が必要である。

レンズメーカーによっては「0.1%以下」「UV400CUT」というレンズもあるので、選ぶ際にはこの数値にも注目したい。

偏光度とは

偏光度とは、ガラスや路面などに反射した光(偏った光り)をカットする割合のことである。

ギラギラした乱反射の光りを遮ることで視界がくっきりと見え、目の疲れを和らげる効果がある。
通常のサングラスに比べ、ダッシュボードや白線などの反射、ガラスの映り込みも抑えるので日中の運転などに最適といわれている。

乱反射を取り除く仕組み

偏光レンズが乱反射を取り除く仕組みは、レンズとレンズの間に特殊フィルムが挟んであり、このフィルムがブラインドカーテンのような役割りをして反射をカットしているということである。偏光レンズには指向性があるようだ。

偏光度の数値が100%に近いほど高性能で、80%~99%が良いとされている。(技術的に99%が限界といわれている)
ちなみに、消費者庁では90%以上を偏光サングラスとして区分しているようである。

レンズの素材について

レンズの素材としては「ガラス」「プラスチック」「ポリカーボネイト」などの種類があり、それぞれメリットとデメリットがある。

ガラスは、歪みがなく視界がクリアである。多少の熱にも変形することが無く、キズが付きにくく耐久性がある。
しかし、プラスチックやポリカーボネイトに比べ、少し厚くなり重いのが弱点といえる。また、衝撃によって割れやすいという欠点がある。

プラスチックやポリカーボネイトは、ガラスに比べ薄く軽いのが特徴で、耐衝撃性に優れている。特にポリカーボネイトは、耐衝撃性が高く様々な分野で利用されている。
加工のしやすさから、デザインの種類が多いのも特徴の一つである。
ただ、熱に弱いため車内に放置しないなどの注意が必要である。また、キズが付きやすいという欠点があり、取扱いにも注意が必要である。

交通事故などの際の衝撃性を考慮し、ポリカーボネイトの有効性が評価されているようである。

レンズカラーについて

レンズカラーにはそれぞれの特徴があり、用途によって適切な色を選びたい。

PARIS MIKI(パリミキ)のサイト「サングラスの選び方」に記載の内容を、抜粋して紹介する。

・ブラウン系:まぶしさ防止に加えてコントラスト効果があり、曇りの日のドライブやゴルフなどのフィールドスポーツに最適。

・グレー系:まぶしさ防止効果が高く、光を平均的にカットするので色調変化が少なく、自然な景色が楽しめる。ドライブやマリンスポーツに最適。

・グリーン系:コントラストを下げすぎず自然な見え方で、まぶしさも防ぎ、海、山、空にと幅広い用途に使用できる。

・ブルー系:人がまぶしさを感じる黄色やオレンジ系の光をカットしてコントラストを下げる。

・イエロー系、オレンジ系:視界を明るくするカラーで、曇りや雨の日、夕方など視界が悪い時の使用に向いている。インドアスポーツなどにも最適。

<パリミキ>「サングラスの選び方」より
車の運転に適した色は

車の運転に限って言えば、日差しが眩しい日には、グレー系やブラウン系が適していて、曇りや雨の日、夕方などはイエロー系やオレンジ系が適しているようである。

フィット感について

サングラスを掛けたときのフィット感は、長時間にわたり使用する上で非常に大事な点である。

自分の顔(頭)の大きさに合っているサングラスかどうか、店頭で実際に掛けてみるのが一番いいのだが、ネットでの通販などを利用する場合はそれができない。

アジアンフィットを

国産のサングラスは、日本人の頭部の骨格を理解して作られていると思われるが、外国で作られたものについては、サングラスの仕様に「アジアンフィット」と記載されているものを選ぶと良い。
これは日本人(アジア人)向けに作られているようで、フィット感がいいように思われる。

鼻パットの調節ができるものを

もう一つフィット感に影響するのが、鼻パットの調節が可能かどうかをチェックしていただきたい。
レンズの中心が目の中心と同じくらいの高さに調節できれば、しっくりするような気がする。

その他の要素について

実際にサングラスを選ぶ時は、フレームの形、色、材質やレンズの形、大きさなども好みによって様々である。
実際に掛けてみて、似あっているかどうかを、近しい人に聞いてみるのも参考になるのではないだろうか。

レンズカーブについて

フレームの形にも関係するが、レンズカーブというものがある。
サングラスのレンズの湾曲のことで、4~8カーブが殆どで数字が大きくなるほどレンズの曲面(カーブ)が強くなり、顔を覆うようになる。

全体の重さはどうか

そして、レンズ素材の選択にも関係するが、全体の重量も大事な要素である。
16グラム前後のサングラスは、非常に軽いと感じられる。
仕様を見る際は、ぜひ重さも確認していただきたい。

偏光サングラス
偏光サングラス(写真はイメージです)2019年11月 宮城県仙台市

購入したサングラスについて

購入したサングラスの仕様について

様々に検討した結果、以下の仕様の偏光サングラスを購入。

メーカー:国産
可視光線透過率:27%
紫外線透過率:0.1%以下(UVカット99.9%以上)
偏光度:97%以上
レンズの素材:ポリカーボネイト(プラスチック)
レンズカラー:偏光スモーク(グレー系)
重さ:16グラム

購入した偏光サングラスの使用感について

偏光スモークレンズの可視光線透過率27%は、思ったより暗くはなかった。むしろ、数値の割には明るい感じがして、もう少し低くても良かったかもしれない。

目への負担が軽減

視界全体に薄くスモークがかかり、目に入る光量が少なくなった分、目への負担が軽減されたように感じられた。これだけでも大きな違いであった。

信号機の色を初め、ほとんどの色調に大きな変化は無いように見える。
可視光線透過率27%でグレー系という組み合わせは、裸眼とサングラスを掛けたときの差が比較的少ない、最適のバランスなのかもしれない。

もちろん、直射日光を直視することはできない。眩しさをいくらかは防ぐことができる濃さである。
それぞれのサングラスの特性を理解して、うまく利用していくことが大事なのだろう。

視界がスッキリ見える

偏光度については、ダッシュボードなどが映るフロントガラスの乱反射が消え、視界がスッキリ見えるようになった。

ある程度の効果があることがわかり、これからの様々なシーンでの活躍が期待できそうである。

紫外線カットで目を保護

紫外線透過率が0.1%は、屋外での使用を考えると安心感に繋がっている。紫外線は目に見えないだけに、メーカーの仕様などを確認することが大事である。

とにかく軽くて楽である

重さが16グラムというのは非常に軽い。フィット感もよく、サングラスを掛けているという負担はほとんど感じられないくらいである。

冬は偏光サングラスで安全運転を

冬は太陽の高さが低くなり、眩しさが気になる時が多くなる。
車の運転をする場合は、自分にあった偏光サングラスを活用し、安全運転を心がけていきたいものである。

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