最近、風が少し冷たくなったね。
バス通りに植えられたこの街路樹は、モミジバフウという落葉高木である。この数日で、紅葉が目立つようになった。
よく見ると、紅葉の進み具合が少し違うようだ。街路樹のそれぞれで感じ方が違うのだろうか。
モミジバフウの原産は北米・中南米で、日本には大正時代に入ってきたと言われている。別名をアメリカフウともいう。
モミジバフウは、美しい樹姿でかつ育てやすく、さらに剪定などの管理をあまり必要としない樹木ということから、街路樹や公園木などとして普通に植栽されている。葉は、春の季節には新緑が、秋の季節には紅葉が特に美しい。
また、モミジバフウは多湿の環境を好む植物なので、原産地アメリカでは、水害地域に好んで植えられてきた歴史を持っているとの事。
モミジバフウの葉や幹、花をちぎって臭いをかぐと、独特の香りがして、生のままでは異臭とも評される香りだが、害虫を寄せ付けない働きをしているとも言われている。
そんな独特の香りがするモミジバフウだが、この樹液を原料として精油に加工され、「アメリカンスタイラックス」という香料として用いられているそうだ。
「アメリカンスタイラックス」の香りは、まるでハチミツを思わせるような独特の甘い香りを持っていて、古くより原産国アメリカでは、ネイティブインディアンが好んで使っていたとも言われている。
その甘い香りは、アロマで利用されるほか、食品の香りづけや香水などに用いられているそうだ。
詳しくは「暮らし~の ガーデニング」のホームページを参照
桂島緑地の北側にある並木道は、この季節になると一段と紅葉が進み、散歩する人も多くなるようだ。
緑の葉と、紅葉が進んでいる葉との、この混在感がなんともいい感じである。紅葉する時期は少し違っても、焦ることはない。いつかは紅葉して、その時に人を楽しませてくれるものだ。
緑地から少し高台になっている歩道から、紅葉した木々の様子を見ることが出来る。木製のベンチに腰を下ろせば、秋の日のちょっと涼しい風が心地よく感じられる。
先ほどまで、若い男女の二人連れが、紅葉をバックにして記念写真を撮っていた。両手を広げ、宙を舞うように。そして、満面の笑顔で。
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